月経前症候群(PMS)とは
月経前症候群(PMS)とは
月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するものをいいます。
◆精神神経症状
情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害
◆自律神経症状
のぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感
◆身体的症状
腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなどがあります。
★とくに精神状態が強い場合には、月経前不快気分障害(premenstrual dyspholic disorder : PMDD)の場合もあります。
◆薬にたよらない治療法
●症状日記をつけ病状を把握する。
●カルシウムやマグネシウムを積極的に摂取する。
●カフェイン、アルコール、喫煙は控える。
◆薬による治療
★これらの薬は副作用が少なく、服用している期間だけ一時的に排卵を止めるものなので、服用を止めるとすぐに排卵が回復します。
★その後の妊娠には影響を与えません。
2)症状に対する治療法
痛みに対して:鎮痛剤
むくみなどの水分貯留症状:利尿剤や抗アルドステロン療法(尿量を増やす治療法)
精神神経症状や自律神経症状:精神安定剤や選択的セロトニン再取り込み阻害薬物療法(脳内の活性物質セロトニンを維持する治療法)
3)漢方療法
個人の症状(症状や体質)に合わせて、漢方薬を使用します。当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遥散、桃核承気湯、女神散、抑肝散などがよく選択されています。